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帰りの会の終わりが私の、勝負だった。
なのに、すでに彼はいなかった。
終わったばかりなのに?!って驚きつつもランドセルと紙袋を手に探し回った。
階段を降りたり登ったりしてやっと見つけたのが告白現場だった。
『森脇くん!好きです!受け取ってください!』
『…ありがとう、俺でいいなら受けとるよ』
ありがとうと聞こえた時点で、逃げ出した私
勇気なんて出さなくて良かった
出してたら、傷ついてた。
初めてひとを想って作った、バレンタインチョコは公園のゴミ箱に捨てた。
気持ちと共に…
想うことの切なさ
貫き通せないほどの想い
区切りがいいと、心に言い聞かせた。
家族で引っ越すときに、車で母に聞かれた
『チョコは、渡せたの?』
『チョ、チョコ?!誰にあげたんだ?!』
『ねーちゃんは、友チョコだけだろー?』
『………うん。渡したよ』
この日私は、さらりと家族に嘘をついた
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