出発式

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ここ、グランダオス学園の修学旅行はかなり特殊だ いわく、修学旅行兼卒業試験兼社会見学兼社会奉仕活動の意味合いがあるとかないとか…詰めこみすぎたろ… 開始地点は不明かつ最終目的地はこの学園である 不明というのは学生はワープポータルにより何処かに飛ばされ、その行き先は誰にもわからないからだ 学生はパーティーを組んだり1人旅したりは自由だがゴールまで自力でたどり着かなくてはならない 当然パーティーを組めば生還できる可能性も上がるが、大きなパーティーを組むほど遠くに飛ばされるという説もあり、ソロを選ぶものも少なくない この旅行をクリアするメリットは…世界を見て回れる他に強いて言えば職業選択が思いのまま、といったところだろうか この旅行は一切学園からの支援は受けられないため、不運にも命を落とす者、道中立ち寄った国に定住することを選ぶ者、道に迷って単純に学園にたどり着けない者などがいて、「卒業生」は貴重な存在と言える そのため、卒業生はその高い能力を見込まれ多数のスカウトを受けることになる 国の要職にいきなり就職した者もいるという… そんな訳でこの修学旅行は生徒の運命を決めると言っても過言ではないのだが… 今、俺ことレーヴァ・ギルバートと(認めたくないが)親友のヴァン・フェレスはその出発式に遅刻という幸先の悪いスタートを切っていた
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