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ゴーン…ゴーン…
「……………う~ん…朝か…?」
朝の鐘の音に俺は目を覚ました
…今更ながらもうちょっとさわやかな目覚めを提供してくれてもバチは当たらないのではないだろうか?
「…ってこの朝の風景も今日が最後だったな」
そう言って窓を開けるといつもと変わらない朝の学園が広がる
ここはグランダオス学園男子寮の俺達の部屋、何年も世話になった言わば第2の我が家だ
今日、俺はここから出て冒険の旅に出ることになる
そう思うと感慨深いものがある
…そろそろ我が寮友を起こしてやろう
「おい、ヴァン。起きろ」
「………………」
俺の呼び掛けにもベッドの膨らみは微動だにしない
「まだ寝てんのか?起きろっての!」
バサッっと掛け布団を捲るとそこに寮友の姿はなく、あるのは見慣れた抱き枕…
「…あの野郎、今日もか…」
今日もか…今日もなのか…?
まったく…アイツには学園最終日ぐらい自重するという思考はないのか…?
…いや、最終日だからとか考えるやつだ
「まったく…仕方ないか…」
俺はため息をつくと住み慣れた部屋を出た
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