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というわけで、俺は寮内部を探索していた
…勿論、寮生の監視つきで
既に俺は信頼を得ている…はずなのだが、
「勝手に歩き回れるという噂が立てば邪な輩が現れないとも限らないため便宜上監視をつけた」
…というのが寮長の弁だ
…俺はいいのかって?
毎回アイツが捕まった後に行われる制裁という名の血祭りを見れば彼が如何に素晴らしい反面教師かは十分ご理解頂けるはずだ…
よって、それを毎回見ている俺に不埒な思考は存在しない…
「まったく…今更だけど何とかならないわけ?アイツを何処かに縛りつけておくとか…」
これは今日の監視のリンダの言葉だ
確か彼女は戦鎚使い(メイサー)で勝ち気な性格…のはずだ
レーヴァ「あぁ~無理無理。
確かに始めの頃は縛ったり寮に結界張ったりで何とかなったけどアイツが忍系の術マスターしてから縄抜けとか解呪とかされてアウト。
少しの間の足止めぐらいにしかならなくなった」
リンダは頭を抱えた
リンダ「…何でアイツに忍の術習得許したのかしら…」
レーヴァ「時として煩悩が力の源になるある意味いい例だな…ん?」
そこで俺は足を止めた
…確証はないけどこれが長年のカンというやつか…?
そんなものを持っている自分が…やめよう、悲しくなる
リンダ「どうしたの?」
レーヴァ「…この部屋の中…いるかもしれない…」
リンダ「…ここってフィーナたちの部屋よ?」
まさか…狙いはフィーナか…?
レーヴァ「…これから旅に行くときに旅の仲間にセクハラする奴がいるか?
あのバカ本当に置いて行きたくなってきたぞ…」
リンダ「それはやめて。アンタの他にアイツと旅できるやつはいないわ」
レーヴァ「…面倒な縁に恵まれたもんだな」
リンダ「恨むんなら自分の不運を恨むのね…手はずはいつも通りに」
そう言ってリンダはドアに手をかける
リンダ「フィーナ、ちょっといい?」
フィーナ「その声はリンダさんですか?
どうぞ」
返事を聞くとリンダはドアを開けた
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