プロローグ~学園生活最後の朝~

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ーーヴァン視点 リンダ「フィーナ、ちょっといい?」 フィーナ「その声はリンダさんですか? どうぞ」 俺は女子寮のフィーナの部屋に忍び込んでいた やはり学園生活最後の日ともなれば、完全犯罪という有終の美を飾るにふさわしいのは彼女だと思ったからだ …ここにいるやつやあいつにバレると命に関わるのだが… フィーナ「!…どうしたんですか?」 リンダ「あのね、ここにまたあいつが来ているらしいのよ…」 フィーナ「えっ!今日も…ですか?」 リンダ「そ。だから注意しようと思ってね。ついでに手伝ってくれるとありがたいんだけど…」 フィーナ「えっと、すいません。まだ準備があるので…」 リンダ「そっか。まぁ他のみんなにどんどん伝わってるから一人ぐらいなら大丈夫よ」 おいおいおい!鬼がどんどん増えてんじゃねぇか! …ここに人がいなくなれば脱出には有利になるんだけどな そんな俺の心の内には関係なく、話は進んでいった リンダ「あー、それとね、私の部屋にもアイツがいるかもしれなからここで着替えさせてもらっていい?」 フィーナ「あ、はい。構いませんよ?」 リンダ「ありがと。んじゃ…」 棚からぼた餅、降って湧いた幸運とはこのことか。フィーナだけでなくリンダの着替えまで拝めるとは思いもしなかった この時の俺に冷静な思考力があれば違和感に気づけたのかもしれないが既にそんなものは存在しなかった ゆっくりと床を移動し、ベッドの下から這い出した俺の目の前に広がったのは… レーヴァ「よぉ。」 …楽園の光景ではなく寮友の黒い笑みだった ーーーヴァン視点終了
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