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「拒否権は?」
『無いに決まっておるだろ。そもそも、お主を選んだのは我では無い。』
そういうと、体に腕を入れ歪な剣を取り出した。
『この天剣がお主を主として認めたのだ。この剣は、お主がどこに行こうとも、我が追う気が無かろうと何処までもお主を追って行くぞ。』
「マジで。」
『大マジだ。事実我も五年追いかけられた。』
「でも、其れと大魔王になるのは関係無いんじゃない?」
『関係は大有りだ。何を隠そうこの天剣こそが大魔王の心臓にして大魔王を唯一殺せる剣だからな。』
「じゃあどうして貴女は死んだの?その剣を奪われてさされた?」
『いやいや、我は自殺だ。そもそも、この剣は切ることも刺す事も出来はしない。』
この時私は、何言ってんだこの幼女と思いました。
『何故なら天剣は総じて武器としての本来の役割を果たせない物ばかりだからな。』
「其れで剣と言えるの?」
『剣といったら剣なのだ。たとえ、宇宙空間に浮いていようとも、剣の形をして居なくても、この剣の様に剣としては何もできなくても、剣なものは剣なのだ。』
「元大魔王とは思えない言い草。」
『と、とにかく、この天剣はお主の物だ!』
そう言うと天剣が私の体の中に入って行きました。
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