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(ゾクッ!)
とてもおぞましい気配を感じた。
(何だ?この気配は!今までに感じた事のない気配だ!)
恐る恐る気配のする方を見てみると、
「・・・・・・」
一人の男が塔のてっぺんから俺を睨み付けていた。
「おい!塔のてっぺんにいる奴、降りてこい!」
男はそれに応じて降りてきた。
「・・・お前は何者だ?」
見たところ、俺と同い年のよいだ。
「俺の名は、カイザー、カイザー・リキッド。
闇の世界の王グラビドン・リキッドの息子だ。
「何?それじゃお前は。」
「いずれ知ることになるからな、だから今言っておこう。俺とお前は従兄弟だ。」
「な、何?」
(俺とコイツが従兄弟だと?)
「しかし、レイファーの息子がロバータごときに苦戦するとは拍子抜けだな。あいつは闇の戦士の中では下級の戦士。俺とあいつでは天と地の差が有るぞ。そんなので俺と闘うつもりか?」
「バカな!奴は俺の隊を足のみで倒したんだぞ。かなりの実力の持ち主だ。そんな奴とお前がそれ程の力の差が有るとは思えないぞ!」
事実マックスの隊は全滅、それ程の実力者が下級戦士なはずがない。
「おまえらから見ればそうだろうな。だがこれは事実。今言ったことに嘘偽りはない。」
こいつの言っている事が本当なら、
(“あの時”よりも闇の戦士の力は格段に強くなっている。)
「しかし、お前も俺と同じ能力を持っているとはな、少しは期待していたがやはりその程度か。」
「お前もだと?おい、まさかお前も」
「それじゃあ俺は帰るぜ。面白い物が見られたからな。」
「あ、おい!待て。」
「まだすぐに会うことになるだろう。その時にはもう少し扱えるよいになれよ。じゃないと面白くないからな。」
そう言って奴は姿を消した。
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