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「例え話しだけど...」
『うん』
思いきって、楓に言ってみることにした
例え話しになってるかどうかは知らないけど...
話しを聞いたら、楓は何て答えるだろうか
「自分の好きな人に好きな人がいるって目の前で言われたら...どう思う?そいつは...結構自分と仲がいいんだけど」
そう聞くと、楓は少し考える素振りをしてオレに微笑みながら言った
『最初は不安になるかもしれない...。でも、言ってみる価値はあると思うよ?相手の好きな人なんて分からないんだからさ』
そうか...言わなきゃ...伝わらないように、言ってみなければ...何も分からないんだ
やっぱり楓は凄いな。他人事に関しては...だけど
こいつ、会長が好きって自覚してないだろ
会長でさえも自覚したっていうのに
転校当初の総攻めやらはどうしたんだかな
でも、楓には感謝だな...。自分の気持ちにケリをつけなきゃいけないって分かったんだ
オレは...和樹に言うよ
「ありがとう...楓」
『どういたしまして。頑張ってね、美咲』
お前もな、と心の中で呟いた
橘美咲side end
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