955人が本棚に入れています
本棚に追加
*****
「初めまして。
僕は琥珀(コハク)っていうんだ。」
「この子は美里(ミリ)っていうんだ。
よろしくね琥珀君」
お父さんの後ろに隠れながら、ちょこっと顔を出した私の目に映ったのは。
優しい目をした男の子。
その時まで、男の子は苦手だったけど。
琥珀は、平気だったの。
「よろしくね、ミィ」
『ミィ』
そう呼ばれたのが自分だなんて、一瞬分からなかった。
気付いたのは、指差されて、笑いかけられたから。
『ミィ?』
口を動かせば。
少し不思議そうにしながらも笑顔で頷く。
「うん!ミィ!」
その笑顔につられて
大きく頷いて、笑い返した。
それが、琥珀との出逢い。
最初のコメントを投稿しよう!