消えない想い

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手を差し出すと。 そこにコロンと。 小さな鈴がのせられる。 思わず琥珀の顔を見上げれば。 いつもの優しい笑顔を向けられる。 「それ持ってて」 『なんで?』 「それ鳴らしたら、俺絶対に気付くから。 ミィをずっと守るから。 呼んで」 『ほんとう?』 「うん、誓う」 『?? 誓う?』 小学一年の私には、その時『誓う』って意味が分からなかった。 「あのね、誓うって約束よりももっと強い約束なんだって。」 『そうなの?』 「うん、僕は絶対にミィのこと、ずっと守るから。 誓う」 そういってしゃがみこんだかと思うと。 ちゅっと小さな音をたてて、口と口がくっつく。 これ、なんだろう?
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