久しぶりの再開

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甘味処を出た男は、町をブラブラ歩く。 「それにしても……ほんと暑い日だなぁ」 どうやら、暑いのは苦手らしい。 さっきと同じ言葉を呟いていた。 いく宛もなく、ブラブラと歩く。 すると、前に人だかりが見えた。 「あり?」 なんの人だかりかと思い、後ろの方から背伸びして、中心を覗く。 そこにいたのは、一人の女が小さい子供を守るようにしていて、対峙するように立っていたのは、見るからに下品な浪士だった。 「そこの坊主が悪いんだろ?俺にぶつかってきたんだからよぉ……」 男が下品に笑いながら、女をなめ回すように見ながら言う。 女は負けじと睨み返しながら怒鳴る。 「何いってんのよ!!どう見ても、あんたがわざとぶつかってたじゃない!」 「なんだとこの糞尼!!」 「なによ!?あんたそれでも侍なの!?弱い者に寄ってたかって……。あんたなんか、新撰組も相手にしないだろうさ!」 女の言葉にそうとう腹が立ったのか、男は刀を抜いた。 刀を突きつけられて、少し怯む女。 しかし、その目は強気で相手を睨んでいた。 キラリと光るその刀を舐めて、浪人は刀を振り上げる。
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