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「で?どうするんだ部室」
「…」
「仁?」
「…奪うか」
「え!?」
「…この学校には、名前だけの部活が一カ所ある…」
「あるのか?」
「将棋部だね~」
「そう…あの部活は、ある理由で、『部活』の人数以下になったらしいんだ」
「…既存の部活は廃部にならないのか?」
「ならない…」
「じゃ、部室には出来ないんじゃないか?」
「…実力行使なら大丈夫…だと思う」
「暴力はダメだろ」
「いや、真っ向から勝負する」
「真っ向から?」
「相手の得意としている『ゲーム』…つまり、将棋でな」
「…相手は本職みたいなもんだろ?」
「だけど、試す価値はあるだろ?」
「…まぁな」
「誰かが宣戦布告しないとね~」
「それなら…」
〔ガラガラガラ〕
「あっ!二人ともお疲れ様!どうだった?」
「…」
「…」
「あれ?」
「巳~ちゃん?馬~ちゃん?」
「…最悪でした」
「ごめんなさい…さっくん」
「…断られたの?」
「…勝負できるけど、智巳が売り言葉に買い言葉で…」
「…向こうからも条件が出されました」
「条件?」
「…こっちが負けたら、ずっと将棋部の言いなりになれと…」
「…誰に言われたの?」
「大宮に…」
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