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「彼女将棋部に入ったんだね…」
「てか、喜美野と大宮仲悪いよな~」
「向こうが勝手に仕掛けてくるだけです」
「昔嫌がることしたんじゃないか?」
「…わからない」
「知らないうちにとか」
「…心当たりが有りすぎてわからない」
「…ドンマイ」
「…人数は増えてたかい?」
「数人増えてたけど、『部活』の人数にはなってなかったよ」
「…勝てばいいんだよ」
「仁?」
仁はうつむき気味で…笑ってる?
「スリルが無くてつまらなかったんだよ」
『…臨戦モード入ってるよ』
「それじゃ、みんな…」
仁がメンバー全員を見渡す
『猿くんの表情が…』
『この状態のさっくんには逆らっちゃダメよね…』
『仁くんが恐いよ~』
「将棋部……潰すぞ」
仁は邪悪な笑みを浮かべた…
「潰すっていっても、どうすんだよ?」
「智巳ちゃん…勝負の日はいつかな?」
「…今日から3日後」
「なるほど…」
「バカ喜美野!早すぎだろ!」
「ご、ごめんなさい!」
「だいたい、お前は昔から…」
「ぐすっ…そんなに責めなくても良いじゃない…犬々のばかぁ~」
「また犬ちゃん巳~ちゃん泣かした!」
「恵哉くん非道いよ!」
「え…あ…ごめん」
「ふ~む…」
「猿渡はさっきから何考えてるんだ?」
辰彦の質問にニコリと笑い、仁は喜美野の前まで歩いていった…
「智巳ちゃん?」
「は、はい!」
ビクビクしながら返事をする喜美野…顔も青ざめている
『中学の時あんな事があればな…今の状態の仁は俺も苦手だし…』
「ありがとう!智巳ちゃん!」
仁は喜美野の頭に手を乗せ、グリグリと撫でた
「え?えっ!?」
「ありがとうってどうしてだ?」
混乱している喜美野の代わりに俺が質問する…
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