第五章 震える王都

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サリビア王国 首都ヘンザ 王宮中枢 王の間 大地が震える。 恐ろしい音だ... 緑の服を来た恐ろしい悪魔の使いはすぐそこまでやって来ている... 奴等は見たこともない魔物を使い、地竜やワイバーンすらも呆気なく倒す邪悪な悪魔だ。 もし捕まれば、異界にある奴等の国に連れていかれ世にも恐ろしい仕打ちを受けるという... 部屋に兵士が入ってきた。 「閣下!脱出の準備が整いました!一刻も早くここから脱出し、ネストリア本国に逃げ延びましょう」 糞... こんなことになったのもすべてはネストリアのせいだ! 奴等が異界の扉さえ開かなければ... こんなことにはならなかったはずだ.. 本当は反対だったんだ... しかし...この国の経済も...食糧も...軍事も...すべて奴等に牛耳られている... 反対などできる訳がなかった... 「やむを得ん...早く逃げよう」 妻子を連れ側近とともに地下通路へ向かう。 ここを通れば町外れの国境地帯に出れるはずだ。 去り際、窓を見ると、奴等が自分の兵士達を殺している姿が見えた。 クソ!儂の軍隊を殺しおって...! サリビア首都 ヘンザ 王宮一階 「慎重に進め!どこに敵が隠れてるか分からん、油断するな!」 隊員達は着剣を済ませ、一部屋づつ慎重に制圧していく。 部屋はツーマンセルで突入し、敵が居れば即射殺だ。 豪華な絨毯や大理石が使われた床は、血で赤黒く染まり、普段の上品な香りは鉄臭さに取って代わられていた。
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