5人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
遠い昔
宇宙のどこかで…
いや待て、こいつはスターウォーズのパクりじゃないか!?
気を取り直してもう一度…
遠い昔…
風の国グラスガルドという王国のお話。
平穏な時間がゆったりと流れ、人々は争いもなく平和に暮らしていた…が、一月前に巨大彗星が突如空を横切ってから、少しずつこの国に異変が起こりだした。
それは異世界からの侵入者。
[魔界]の住人であるモンスターが町や村に現れ、悪さを始めたのである。
王宮の謁見の間で、各地からのモンスターの被害報告に耳を傾けていた王は…
「もうよい!残りは書面にせよ。近衛隊長以下解散!」
ザワザワと退室する兵士達の最後尾にいた若者が、扉を閉めながら呟いた。
「オイラの武器なら魔物なんて問題ないんだけどなー?」
「トトル?聞こえておるぞ?」
「テヘへ」
と、砲術師トトルの笑い声を部屋に残し、扉は閉ざされた。
「しかし困った事になった。」
ため息混じりに王が呟いた。
「まぁ、暗い!よろしくありませんわ!」
謁見の間の出入口とは反対側にある扉が開かれ、侍女を数人伴い王妃が現れた。
そして王妃が侍女の方に首を傾けると、侍女は進み出て王の着いているテーブルにペットボトルを並べた。
着座しながら王妃は…
「お茶の時間です(笑)」
それどころではない、といった面持ちでペットボトルを手にした王は驚いた。
「何と!午後の紅茶ではないか!」
最初のコメントを投稿しよう!