序章

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  遠い昔 宇宙のどこかで… いや待て、こいつはスターウォーズのパクりじゃないか!? 気を取り直してもう一度… 遠い昔… 風の国グラスガルドという王国のお話。 平穏な時間がゆったりと流れ、人々は争いもなく平和に暮らしていた…が、一月前に巨大彗星が突如空を横切ってから、少しずつこの国に異変が起こりだした。 それは異世界からの侵入者。 [魔界]の住人であるモンスターが町や村に現れ、悪さを始めたのである。 王宮の謁見の間で、各地からのモンスターの被害報告に耳を傾けていた王は… 「もうよい!残りは書面にせよ。近衛隊長以下解散!」 ザワザワと退室する兵士達の最後尾にいた若者が、扉を閉めながら呟いた。 「オイラの武器なら魔物なんて問題ないんだけどなー?」 「トトル?聞こえておるぞ?」 「テヘへ」 と、砲術師トトルの笑い声を部屋に残し、扉は閉ざされた。 「しかし困った事になった。」 ため息混じりに王が呟いた。 「まぁ、暗い!よろしくありませんわ!」 謁見の間の出入口とは反対側にある扉が開かれ、侍女を数人伴い王妃が現れた。 そして王妃が侍女の方に首を傾けると、侍女は進み出て王の着いているテーブルにペットボトルを並べた。 着座しながら王妃は… 「お茶の時間です(笑)」 それどころではない、といった面持ちでペットボトルを手にした王は驚いた。 「何と!午後の紅茶ではないか!」   
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