呪いの始まり

3/5
前へ
/5ページ
次へ
『あすかー?遅刻よー?』 『今行くー!!』 母に起こされ慌てて部屋を飛び出る少女。 星野明佳(ほしの あすか)である。 『また遅刻だよー!』 『まだ間に合う!いってきまーす』 『いってらっしゃい!』 この大通りは車やバイクが多く通る。 幅は1m程だろうか、狭い歩道を全速力で駆ける明佳。 『そんなに急いでどこ行くんだ?』 後ろから走りながら話し掛けられた。 『淳!!あなたも遅刻ね』 『俺は本気出せば間に合うし~』 『じゃあ、本気出しなさいよ!』 『明佳が邪魔で本気出せないんだよ~』 『ばーか』 いつもの様に仲良く遅刻する二人。 これがいつまでも続くと思っていた。 『あ~また遅刻かぁ…』 『明佳が邪魔すっからだろぉ?』 『邪魔してないもん!』 『最悪だ…校門しまってるし~』 『どうすんのよ!』 『よじ登るしかねーだろ!』 校門をよじ登る二人。 当然、淳が先に降りて明佳に手を貸す。 『おっ!今日は白か!』 『ちょっと、覗かないでよ~』 『あ、やべ!』 明佳の鞄から落ちる携帯。 【AM8:55 着信1件】 『おい、明佳~ 着信入ってるぞ?』 『誰よ、こんな時に!』 『昴たちが心配して電話かけたんじゃねーのー?』
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加