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『あすかー?遅刻よー?』
『今行くー!!』
母に起こされ慌てて部屋を飛び出る少女。
星野明佳(ほしの あすか)である。
『また遅刻だよー!』
『まだ間に合う!いってきまーす』
『いってらっしゃい!』
この大通りは車やバイクが多く通る。
幅は1m程だろうか、狭い歩道を全速力で駆ける明佳。
『そんなに急いでどこ行くんだ?』
後ろから走りながら話し掛けられた。
『淳!!あなたも遅刻ね』
『俺は本気出せば間に合うし~』
『じゃあ、本気出しなさいよ!』
『明佳が邪魔で本気出せないんだよ~』
『ばーか』
いつもの様に仲良く遅刻する二人。
これがいつまでも続くと思っていた。
『あ~また遅刻かぁ…』
『明佳が邪魔すっからだろぉ?』
『邪魔してないもん!』
『最悪だ…校門しまってるし~』
『どうすんのよ!』
『よじ登るしかねーだろ!』
校門をよじ登る二人。
当然、淳が先に降りて明佳に手を貸す。
『おっ!今日は白か!』
『ちょっと、覗かないでよ~』
『あ、やべ!』
明佳の鞄から落ちる携帯。
【AM8:55 着信1件】
『おい、明佳~ 着信入ってるぞ?』
『誰よ、こんな時に!』
『昴たちが心配して電話かけたんじゃねーのー?』
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