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彼は私の恋人だった
もう、一年半も付き合っていただろうか
薄々気付いていたが
もう、全てが遅すぎる
他の女へと微笑みかける彼
許せる訳がない
彼はこの一年半確かに私のモノだった
ワタシノモノ
『どうして裏切るの?』
踏み切りの彼の背後で私は彼に言った
恐ろしく冷めた声で
彼は私におどけるように笑った
『たまたま一緒だったんだ』
嘘だ
前も見た
同じ女と駅のホームで別れて
笑いかけていた
別れる際にキスもしていた
それが嘘じゃないと言うのか?
見間違いだと信じた私が馬鹿だった
これは見間違いではない
彼は私を知ってる、その上隣にいる女は同じ人物だ…
『酷いよ…』
もう一度彼の顔をみた
彼は申し訳なさそうにも見えず、ただ笑っていた
まるで、ゲームでもしているかのように
それが、信じられなくてでも何故か嫌いになれなくてその自分も許せなくて
訳がわからない
『嫉妬してるの?』
彼は優しく頬に…
よくやれる…
『触るな!』
気付けば果実ナイフを出していた
何故こんなものを持っているのか…
疑問より体が先に動いた
女が悲鳴を上げる前に刺殺
反射的に顔をぶち抜いた
それから狂変した私
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