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『あぁ…ああああ…』
もがき苦しむ女
両手で血が流れるかおを隠して
そんなものを聞こえてないかのように
ただ淡々と作業を繰り返すロボットのように私はそいつの顔面をグチャリグチャリと人ではないものに変えた
狂変した私に関わらず
平気そうな顔をしてただその私を見詰めていた彼の手首を掴む
『見た以上貴方も殺す!』
『始めから俺だけ殺すつもりだった癖に…無理矢理動機作ってさぁ…』
『……………っ!』
図星だ
彼を殺したくない
だけど、だけど…っ
他の女と一緒にいる彼を見たくない
こんな自己中な理由が為に
私は彼を殺すのか?
一瞬揺らいだ
だが、もう後戻りは出来ない
『察には言わねーから…な?…寂しかったんだよな?辛かっただけなんだよな?俺が…』
『大好きなんだろ?』
抱き締められ、耳元で囁かられる
『あ………』
出会った時と同じだ
涙が溢れる
手が震える
やめろ…やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ
あの時と同じだ
私は彼に恋心を抱いてから前より自傷が激しかった
彼を好きになってはいけない
何故なら……
理由を述べるほどの事ではない
今、その恐れていた最悪の状況なのだから…
そう、私の愛は歪んでいるのだ
しかも、無意識でそれをやらかす
今も………
『あ…あ…あぁ……っ』
泣きながら
私は何をした…?
ついに殺人を…?
違う…殺人についての罪悪感はもう恐ろしいほど無い
夢で殺人体験するほど、私の心はおかしいのだから
一番怖いのは
そういう事じゃなくて…………
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