序章

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 「...サシ。仮にも上司の執務室なんだからノックぐらいしろ」  扉を開けた途端部屋の中から、声がかかった。  サシと呼ばれた扉を開けた人物は、その声を無視して、部屋の中央に置かれた黒い革張りのソファーに腰を下ろした。  部屋の中にいた人物は、はぁとため息をつくと自分も執務用の机から、ソファーへと移動した。  「それで、わざわざ元帥ユーリヴァ・クロス様がいっかいの死神である私に何のよう?」  敬っているのか、敬っていないのか分からない言い方でユーリヴァと呼ばれた青年に目を向ける。
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