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私が二十歳になった晩の事。
いつもは帰りの遅い母が、この日だけは仕事を早めに切り上げ、一緒に私の二十歳の誕生日を祝った。
長年の夢だったという、『娘と一緒にお酒』を果たし、上機嫌の母。
軽く酔いのまわった頃、母は言った。
「弥琴も二十歳だし、彼氏の一人や二人、いるわよね?」
「いや、二人いたら浮気になっちゃうよ」
私が初のお酒(アルコール度数は低い)をちびちび飲みながら、至極全うな意見を述べる。
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