強引な来訪者

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 とりあえず、生徒達に楓講師は軽い説明を始めた。  生徒には慕われているのか、説明を子供たちはしっかり聞いている。  単に魔術射撃がやりたくて、やり方に興味津々なだけかもしれないが。  一通り説明が終わると、子供達は蜘蛛の子を散らすように射撃ポイントに走る。  秋継と秋姫の仕事はここからと言えよう。 「待って皆! 先に実技として本条君が手本を見せてくれますよ!」  楓講師のフリのせいで、視線が秋継に集中する。 「え、いいよ、この兄ちゃん頭悪そうだし」 「そうだよ、このくらい僕らでも簡単だよ」 「単純にレベル制限かかって無ければ、こんなコード使いこなせるって!」  非難の声が集中する。  その中心で秋継は、顔を引き攣らせながら子供達を見回した。  明らかに目が座っている。 「うっるせー!! ガキども! 見てろ、これが俺様の実力だ!」  携帯をスラリと取り出すとコードを走らせる。 「コードHO201発動!限定制限3番5番強制解除!」  その叫びを聞いて、秋姫の顔色が露骨に変わる。 「あっ!! アー君、それは……」  だが、その言葉は秋継の叫び声で打ち消された。
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