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騒ぐ子供達と秋姫とは対照的に、楓講師は唖然と砕けた的を見つめていた。
「えっ……えっ?! ダウンロードの時間差を利用して、三重魔術の合わせ掛け? それに拡散コントロールデータを同時上書き?? いえ、それより始めにハッキングしてロックを強制解除してる方が問題で……?」
疑問符のオンパレードに混乱している楓講師に、秋姫は生暖かい目を向けた。
「いきなりウィザード級のスキルを見せられて困惑しないコード・エイジは少ないんだよね」
勝手にウンウンと同意のつもりの頷きをしている。
今まで似たような状況が多かったのか、秋姫は見慣れているようだ。
今の一瞬でどれだけのデータのやり取りをしたのかは、並のコード・エイジでは看破出来ない。
「なんで三つスペル・コードをリードしてたのに、発動は一つだったの?」
「ああ……それはな、レベルによって魔力を帯びたコードは、容量の問題でダウンロードに時間が……」
子供の質問に秋継が答えていると、それはいきなり起こった。
修練場全体を震わす程の振動と、地鳴りのごとき爆音が響き渡る。
「なっんだ?!」
叫び声を追うように、子供達の悲鳴と歓声が高らかに上がった。
怖がる子供以外に、喜ぶ子供がいる所がコード・エイジらしい。
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