術装魔法戦線・弍

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「決まりましたか秋継? 相手がこれ以上様子見をしてくれる確率は、極端に落ちていきます。早々の判断を所望します」  アルファが軽く催促してくる。  無表情なので急かしている筈なのだが、緊張感はまるで無い。 「彼我の戦力差は?」 『三倍ちょっとやや上かな。ちなみに一人に対して』 「やれやれだな……俺はガンナーを狙う。アルファはランスを任した」  秋継の回答に、アルファは微妙に驚いたようだった。  瞬きを三回したのが、この少女なりの表現である。 「私の予測では、秋継はランスを選ぶと導き出しました。何故、ガンナーなのですか?」 「まあ、やり易さならランサーだろうが……流石に無手の女の子に、キツイ方を任せるのは気が引ける……って所かな」  その言葉にアルファは小首を傾げた。 「私はバイオノイドですが?」 「気分の問題だよ。少なくてもアルファは美少女だからな。カッコつけるのも悪くない」  秋継は手にしたガード・ブレードをくるりと二回転させる。  余裕を見せると言うよりは、緊張をごまかしているだけでしかない。 「Ja! 了解しました。私は美少女と認識しておきます」 「お~い。自分で視覚誘導がなんたら言って置いてそれかい! まあ、俺の個人的意見に留めておけよ。人には好みがあるから」 「Ja! 了解しました。秋継が個人的にむしゃぶりつきたい美少女に訂正します」 「……いや、まあ、いいけど」
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