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どうして雨も、人も、時々だけど庭にやってきて餌をあげる猫も、一つになりたいはずなのにけして一つにはなれなくて、でも完全には離れがたくてそこにある距離を毎日、毎回、曖昧に目視しながらお互いを見つめ続けなきゃいけないんだろう。 「どうして…」 …なんだろうね。 今度は歩行者用の信号機がある交差点で私は立ち止まり、赤いひとがたを見上げた。
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