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「おばさん、事故って…」
この人達は何を言ってるんだ?
「…陽太君、今、お盆さんだから帰ってきてるかもしれないけど、明日、お墓参り行こうか。」
お墓参り?
え?ってことは…
もう二度と会えなくなったってことなのか?
やっとこっちに来ることができて、時間は経ったけど話ができるとおもったのに。
もう約束は果たせなくなっちゃったのか。
「…はい、行きたいと思います。」
なんか変な返事をしたが、少し気が動転していたようだ。
そのあと、スイカをごちそうになって、風呂の後客間に戻り、早めに寝床に入った。
慣れないビールのせいなのか、いつのまにか寝てしまい、僕は久しぶりに陽菜ちゃんの夢を見た。
ふたりで追いかけっこ、そう、“太陽とひまわり”をしている。
追いかけているうちに僕は大学生になっていた。小学生のままの陽菜ちゃんを追いかける。
捕まえようとすると、陽菜ちゃんは、
「うそつき、約束したのに。」
そう行って逃げて行ってしまった。
僕はあとを追いかけようとしたが、足が重くて動けないまま見送るしかできなかった。
飛び起きた僕は汗をビッショリかいていた。
そして、しばらくの間、僕は座ったまま声を殺して泣いた。
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