1237人が本棚に入れています
本棚に追加
「いいじゃん、許婚なんだし」
何言ってんの、コイツ…!?
口があんぐりと開く。
橘風斗がはぁとこれみよがしに息を吐いた。
「…わかったよ、俺もいきなり来ちゃったし。
部屋片付けんのここで待ってるから、それならいいだろ?」
「は?え?」
今度は部屋の奥へ向かって、背中がぐいぐいと押される。
「早くしてよね」
ばたん、
後ろで部屋と玄関を仕切るドアが閉まる。
「…………」
何なの、あの子は―――!?
少なくとも、前に見た時は爽やかで礼儀正しそうに見えたのに。
そのイメージがあるせいで、余計に混乱する。
まるで別人だ。
最初のコメントを投稿しよう!