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「?」
再度手を伸ばすも指先に串焼きの感触は来ず、見えるのは段々と減り行く串焼きの山…
「って、おい」
「んがぐぐ!?」
よーく観察(魔力を瞳に籠め)して見ると目の前が歪み、現れたのは薄汚いボロ切れを纏った幼女だった
先ほども言った通り、見た目イコールでは無いにしろ目の前の幼女は俺の声に驚き目を見開いてこちらを見つめてきた
ただし噎せながらだが
「…がっつくからだ馬鹿者。ほれ酒は飲めるか?飲めるなら…」
「うぐ、うぐ、ぷはぁぁぁ!」
どうやら喉に肉が詰まったようで苦しむ幼女へと徳利を差し出せば、奪うようにそれを一気に煽り飲み干した
「落ち着いたか?」
「…ふぅ、まぁな。だが貴様、一体何者だ?この私の幻術を見破るとは」
「喰うのに一生懸命で術に綻びがあったし、この程度の術でこの俺を謀ろうなぞ片腹痛い」
「っ!?」
言う否や目の前の幼女にデコピンを食らわせれば、幼女は驚いたような顔で俺を見つめてきた
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