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「は？
花嫁の写真やないやんけ」
思わず声に出した俺を
東雲部長はハハハと笑った後
耳元に口を寄せて
コソッと囁いた。
「美杏にこんな表情させたのは
橋本が初めてだと思う。
お前、プロカメラマンに
なれるんじゃないか？」
「…はぁ…？」
なんやねん。
仕事は褒めてくれへんくせに
写真で褒められても
ちっとも嬉しくないわ。
そう思っていた俺に
クスクス笑った東雲部長は
もう一度耳元で囁いた。
「美杏の事、よろしくな」
「はいぃ？？」
「そーいうコト」
「な…な…なんて？？」
意味分からんままの俺の隣に
何故か前島チーフが
美杏を連れて来たと思ったら
意味深な笑みを
落として去って行った。
…なんやねんこれ。
唖然としてるのは俺だけやなくて
隣に座らされた美杏もで。
何がどうしてどうなった？
思わず首を傾げながら
隣の美杏を覗き込む。
「どーいうコトやねん？」
その質問に美杏はどうした事か
顔を真っ赤にして俯いてしもた。
…あれ…？
まさかまさかのもしかして…？
そう思ったら急に俺も
顔に熱が集まって来る。
え？あれ？えぇぇ？？
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