3235人が本棚に入れています
本棚に追加
「俺…めっちゃテクあるねん」
ちゃうやろ俺ーっ！！
自分で突っ込みしたのと
美杏の平手が俺の頬を
直撃したのはほぼ同時やった。
「ホントに橋本ってサイテーね！
もう二度と香港に来ないで！」
鬼の形相に変わった美杏と
何が起きたのか
まだ把握出来ない俺。
唖然とする東雲部長と
前島チーフと小野夫妻。
…やってもた。
せっかくいい
雰囲気やったのに。
プンスカ怒って
俺から離れて行く美杏に
もう笑って誤魔化すしかない
この状況。
あー俺ってホンマにアホやー。
ガックリと肩を落とした俺に
東雲部長が歩み寄って来て
俺の頭に軽くゲンコツ。
「バカかお前は」
「バカやない…アホや」
その答えに爆笑する
東雲部長やったけど。
俺にしてみたら笑い事やない。
だって俺…
なんやら胸がめっちゃ熱いんや。
千夏を見つけたあの日と
同じように…
めちゃくちゃ胸が熱くて
たまらんのや。
俺…まさか…
美杏に恋してもーたんやろか？
最初のコメントを投稿しよう！