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後に「陽炎団」の元に一通のメールが届いた。
その内容とは、まず今回の依頼は高難度ということ。普段から「陽炎団」はこのような難易度の依頼を受けているから問題はないらしい。
二つ目は、依頼場所が廃校ということだ。そこから予想できるように、今回の相手は、幽霊らしき、姿を消せるものということになる。その敵を倒して欲しいとの依頼だ。
しかし、その敵はここ数日で10人に及ぶ人を喰らい、呪っていると言う。
「あぁ、みなさんお揃いでしたか」
廃校の前には既に「陽炎団」が集まっていた。
鴉は小走りでみんなの元へと駆け寄る。
「どうしたんですか?リーダーが遅れるなんて珍しい」
「ああ、実はですね…『錦』の刃を変えてもらったんです」
鴉の武器は、刀型双短剣、名は「錦」。普段は背中に吊るしている。
「刃を?何で?」
「那緒と大輝にも今回のために妖刀に変えてもらいます」
那緒はなるほど、と納得したように、腰にある銃剣『デオマズルガ』を鴉に渡す。大輝も同じように、肩にある長銃『ラムダティグリドル』を渡す。
「坊華は回復魔法で雑魚は倒せます。目標には使えませんが」
「みなさんを回復したらいいんですね!わかりました!」
坊華の武器は杖『ラビットウォンド』で回復魔法が使え、戦闘には大変役に立つ。
鴉は手際良く、武器の刃を変え那緒と大輝に渡す。その刃には何か漂うようなものがあった。妖刀だからだろう。
「それでは早速中に入りますか」
「「「御意!!」」」
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