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遥は狭い部屋の真ん中にあるちゃぶ台の側に正座した。
相変わらず部屋には家具がほとんど無い。
真夏なのに扇風機すら回っていない。
孝志郎さんは売れない探偵なのだから当たり前か。
そんなことを考えているとコップを持った孝志郎さんが遥の向かいに座った。
コップには冷えた麦茶が注がれており、孝志郎さんはそれを遥に差し出した。
「ありがとうございます。」
遥はコップを手に取り、コップに注がれた麦茶を半分ほど飲んだ。
孝志郎さんは遥が美味しそうに飲むのを笑顔で見ながら麦茶を少しだけ飲んだ。
「何の用かな?」
孝志郎さんが遥かに尋ねると、遥は白い封筒を取り出した。
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