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遥は固まってしまった。
ボサボサ頭に白いTシャツに茶色の緩めのズボンという冴えない格好ではあるが、孝志郎さんは二枚目だった。
そんな孝志郎さんに笑顔『安心』と言われたもんだから心が真っ白になってしまったのだった。
「こ、孝志郎さんがそういうならわかりました。こ、これからも203号室って言ってください。」
少し照れながら話す遥の気持ちを知っているのか知らないのか、孝志郎さんは言った。
「それで?その封筒、ただの封筒じゃなさそうだね。」
いきなり話が変わったことに戸惑いながらも、遥は再びちゃぶ台の真ん中に封筒を置いた。
「これ、送り主がわからないんです。」
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