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『先ほどはきちんとお話しできなかったのですが……社内で検討して、窓口、デザインともに私が、コピーは宮野が担当することになりまして』
何を勝手に決めてくれているの。
私の意向は無視する気?
あなたに用はないのよ。私が欲しているのは。
「そうなんですか? 長瀬さんは?」
納得がいかないことをそのまま声色に出した。
社会人としてありえない、と言われようが、制作会社として勝手なことをする羽村という女に比べればマシだと思う。
電話の向こうの彼女は、私の問いに少し言い辛そうにしながら答えた。
『長瀬はサポート役といいますか……サブで入ってもらっているだけでして』
「あら……」
サブ、ですって?
あれだけのものを作れる彼が、サブの立場?
馬鹿じゃないの。サポートに入るならあなたでしょう。
偉そうに出しゃばってくるんじゃないわよ。
その思いをそのまま、私は口に出した。
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