Birthday cake

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「ケーキなら買ってあるとに。」 一瞬驚いた顔をした沙希がしゅるしゅるとリボンをほどく。 「それは幸太んとやろ?こっちは沙希の分たい。」 「ほんとに?ありがと、たくちゃん。」 ふふっ、と沙希は頬に笑窪を浮かべて微笑んだ。 夕方の淡い陽射しが、家の中をオレンジ色に染め上げる。 リビングの隅のベビー布団では幸太がすうすう寝息を立てていた。
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