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「でも、違うとたい。愛は増えるんだ。」
初めて幸太を抱いた時、思い知らされた。
まっさらで生まれた幸太は小さくて壊れそうで。全てを俺に委ねて腕の中で眠っている幸太を見ていたら、自然と涙が零れた。
それまで沙希に抱いていたものとはまた違う感情が湧き出てきて、胸が震えた。
―――幸太を愛しいと思えた。
俺の中に芽生えた、新しい気持ち。
「だから、沙希と幸太の誕生日が一緒だからって、オレはまとめたくないと。今日みたいに、沙希と幸太にはちゃんと一個ずつケーキを渡したいとだん……、って、なんや。」
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