物語 - 2章 - の続き

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 弔問客が途絶えると、組員たちも別の席で酒を飲み始め政やんを弔っていた。  ヒロちゃんたちの昔話は尽きることがなく、チャンパーはひたすら酒を飲みながら話に聞き入っていた。  途中で純也があたしに向けて言った。  「芽衣覚えてるか? 政やんと3人で行った遊園地」  「うん。大勢で行くのも好きだったけど、3人だけで行ったのも良く覚えてる」  「お前がメリーゴーランドから離れようとしなくてさ、閉館時間だってのにまだ乗るんだって何度も何度も」  「係員、優しいお兄さんだったよね」  「バカ。あれは政やんが脅したに決まってる。で、結局乗ったまま寝たんだぞお前。帰りの車で目が覚めたら、まだ乗るんだって散々泣いて政やん困らせてよ」  「うわ、ひどいガキ……。そう言う純也は犬に噛まれた時のこと覚えてんの?」  「田んぼのあぜ道散歩してたときだろ。政やんが犬に噛み付き返して、犬と飼い主が呆然としてた」  「違うよ。純也が全然泣き止まないから笑わせようとしたんだよあれは」  2人して笑った。
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