繋章 目覚めしもの

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ーー闘いは終わった。 大陸竜は、炎のように赤い光を打ち上げた後、背中から海に転倒した。 その衝撃で発生した嘗(かつ)てない大津波も、ネイスの素早い判断によって事無きを得る。 不思議な事に、この後に20もの船団が近海の捜索に乗り出したものの、大陸竜の姿はどこにも見当たらなかった。 あの巨体が、影も形も… 浜辺に残った無数のスピアーは、大陸竜が海に消えたと同時にもがき出し、数刻もしないうちに自壊を始めた。 こうして、大いなる謎を残したまま、大陸竜ギガラウンドの討伐は完了したが… 地形が変わる程の傷跡と、多数の死者を出した人々は、それを勝利と呼ぶ余裕すらなかった。 特に、大陸竜に『上陸』したハンター達は、全員ーー 「おい!こっちに誰か倒れてるぞ!?」 いや… 「…生きてるのか?」 「ーーああ、息がある…!直ぐに医療官を呼べ、一人は重体だ!」 ここに三人、生還を果たす。
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