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爆熱の照射ーー
全てが赤で統一されたこの空間を、更なる赫が塗りつぶしていく。
レベリオンの前方にあったスピアーの大群は、光に触れた瞬間、蒸発したように姿を消した。
太陽光を一点に集めたかの如き輝きは、まるで道のよう。
そう、勝利へと続く一本道。
それは一切の迷いを見せず、真っ直ぐに…
巨大球体の中央を貫いた!
『オオォオオオォー!?!?!?!』
絶命の声を挙げる大陸竜。
同時に、巨大球体の中央にポッカリと空いた風穴から膨大な赤が溢れ出る。
血液を思わせる生暖かいそれは、この空間を取り巻く全てのものを押し流していく。
無論、リーンも…
触れた感覚は液体のそれではなく、息苦しさもない。
(これは、魔力…?というよりも、純粋な力のようなものか…)
身体の一切が言う事を聞かないリーンは、奔流に流されるままボンヤリと思いに耽(ふけ)る。
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