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「・・・」
「ん?ナニよ?」
「あ、そうか!」
先ほどからリズリットがいつもより女の子っぽい雰囲気がするので何かと思って見つめていると、その正体が判明した。
作業の際に前髪が邪魔にならないようにしているピンク色のカチューシャだ。
リズリットの服装は薄緑や茶色といった地味目な色合いが多いので、鮮やかな色は新鮮だった。
もともと小顔で幼い顔立ちながらも目鼻の整っているリズリットには、こういう女の子らしいものが良く似合うとリーンは思った。
「可愛いね、ソレ。すごく似合ってるよ」
「カ…!?!」
その鮮やかな色彩に負けないくらいに、リズリットの顔は見る見るうちに赤くなっていく…
「カワイイゆーな!?作業の邪魔だからもう出てけー!!」
手当たり次第に鉱石や作業道具を投げつけてくるリズリット。
「うわっ!ちょ…危な!痛た!」
身の危険を感じたリーンは逃げるようにしてその場を去った。
「いたた…なんであんなに怒るんだろ?もしかして嫌われてるのかなぁ…」
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