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「あーもう最悪だ。」
現在北斗高校第25回入学式の真っ最中。
修平は体育館の横側にある出入り口でツルツルに禿げあがった中年の男教師に
クドクドと説教されているのであった。
まぁ入学式という高校生活の初日である今日に遅刻してしまったから当然と言えば当然の結果だった。
それにしても長い!!普段相当不満が溜まってんだろな。痴漢とかしそうな顔してるしな。
そう思うと修平は吹き出しそうになった。
「何だ、どうしたんだ。」と中年教師は不振そうな顔をした。
「いや何でもありません。あっそろそろ校長先生のありがたーいありがたーいお話が始まっちゃいますのでそろそろ…」
「はぁーお前なーちゃんと反省しているのかねー全く。お前みたいな素行の悪い生徒が半年後何人残っていると思う!?
まぁいい。行けっ。一番後ろのせきだぞ。」と言うわけで、今この1年5組の1番後ろに座ったところなんだが
横に座っているボサっとした寝癖頭に眠そうな目をした無気力を象徴したかのようなやつがどうも修平をみている。
少し軽蔑というか呆れまじりの冷たい視線が送られている。
まるでこいつと関わらないほうがいいなと値踏みしたような目だ。
こっちだって誰かと馴れ合うためにここにきたわけじゃねぇっての。
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