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資料通りであれば、もっと下の階に奴らは逃げ込んでいるはずだ。
正攻法でいこうか。
ちらりと周囲に目をやるが、俺の体と一緒に砂が落ちてきてしまって地下道をほとんど塞いでしまっている。
うん、面倒だ。
もう一枚破ってしまおう。
右腕に力を込める。
両足から右腕へと光が移動した。
腕を振り降ろし、床をぶち破る寸前だった。
視界の端に赤い光が映る。
途端、振り下ろそうとした腕を光に向けて突き出した。
どおおおおおん……。
赤い光が右腕に触れた瞬間、その閃光は分散して後ろの通路を塞いでいた砂に当たった。
砂塵がまた舞い上がる。
目の前の砂には拳ほどの大きさの穴が開いていた。
「ちっ、レーザーか」
間を置かずにレーザーの光がいくつも砂を貫通して俺の体に襲いかかる。
慌てて両手をかざしてシールドを形成した。
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