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「ちっくしょ」
雨のように降り注ぐレーザー弾がシールドにヒビを入れていく。
「くっそ。シールド形成は苦手なん……だっつうの!!」
右足に力を込めて振りぬいた。
大きな音とともに、道を塞いでいた砂が通路の向こうに吹き飛んでいく。
そして、直ぐにしゃがんだ後、両足の力を一気に開放した。
暗闇の中に投じた身はすぐに視力を回復させる。
走り抜けた先に、敵の姿を見つけた。
体色が闇に溶ける灰色。
「ひ、ひいぃ。く、くるなああ!!」
逃げ腰で銃を乱射してくるが、気にせず特攻していく。
当たる気が全くしない。
スピードに乗ったまま、拳を敵の顔に当てる。
骨が折れる音とともに、体が吹き飛んでいった。
それでも止まないレーザー弾の嵐。
だが、恐らく、俺の姿を視認できていない。
「かかっ。ちょろいなあっ」
そのまま俺は、一度たりとも弾に当たることなく、雑魚を蹴散らしながら地下道を突き進んでいった。
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