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正確無比に俺目掛けて落ちてきたそれは、終わることなく何度も落ち続けた。
眩しいばかりの光が部屋中に広がる。
「あはは。残念ですねえ。任務が遂行できなくなっ」
「ったく。結局力押ししなきゃいけねえのかよ」
「……て、え?」
間抜け顔を浮かべてベレンドットが背後に立っている俺を見上げた。
こいつの腹部に手のひらを当てて、力を込める。
緑色の光が体を撃ちぬいた。
力が抜けたのか、俺に体を預けるようにして倒れこむベレンドット。
緑色の光は雷撃とぶつかり、どちらも霧散して消えていく。
再び、部屋は暗がりとなった。
「ったく、端から降参してくれれば痛い思いしねえですんだんだぜ?」
そう言って、俺はベレンドットの体を持ち上げる。
気絶した様子だ。
こいつ起こして研究資料探さないといけないのか。
面倒くせえな。
気乗りしないが、奴が出てきた扉に向かって俺は歩いて行った。
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