一章 幸せメリー

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「剛!海に…行きたい!」 「絶対に行かない。」 俺の腕をブンブンと振り回しながらメリーは言う。 「海!海に行くの!海!」 「せっかくバイトと大学両方休みなんだから、ゴロゴロしたいんだよ」 「うーみーにーいーくーのー!」 ずーっと腕を掴んで離してくれないメリーが駄々をこねる。 俺はそれを拒否してテレビの『笑っていんじゃね?』特集号を見てる。 「海に連れてかないと……怒る。」 「どうぞご勝手に。」 俺は、適当にメリーの話を受け流してた。 ただ、それが間違いだった。 「皆…来て。」 その合図によりこの部屋は地獄絵図となった。
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