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「杉浦さん?」
「おー。意外に早かったな」
「ビックリしましたよ。待ってるとは言ってたけど まさかこんな所で座り込んでるなんて…
一瞬、杉浦さんじゃないかと思いました。」
アイスのスプーンを口にくわえてる杉浦さんの前にはスーツ姿の男性がいた
杉浦さんとは違い小柄で、愛嬌のある顔立ちな可愛らしいって男の人に言ったら失礼かも知れないけど、そういう印象の彼が笑窪を添えた笑みを杉浦さんに向けていた…
「あ、これ。頼まれてた書類です」
「わざわざ悪かったな、向こうはどうだ?
相変わらずか?」
「まぁ、そうですね…
でも杉浦さんが結構先の企画書まで残してくれてたんで それにちょっと手加えるだけで良いので今の所は大丈夫そうですよ」
「それなら良かった」
「でも田舎って良いっすよね~
空気はうまいしノンビリだし。
それに何より、杉浦さんがこんな所に座り込んで女の子とアイス食べてるなんて あっちにいる時じゃ考えられなかった、超レアっすよね……よし写メ撮っとこ。」
携帯を取り出すとすぐに杉浦さんがそれを取り上げた…
「で? その彼女さん、俺に紹介はしてくれないんすか?」
突然 意識を向けられ食べていたアイスを喉に詰まらせゴホゴホと咳込む。
「何やってんだよ」
杉浦さんに軽く背中を叩いてもらい、なんとか落ち着いた私はアイスを静かに横に置いた…
置いた瞬間 杉浦さんが呟く。
「今いる支社で補佐してる朝比奈で、こっちは本社で俺の下にいる堀川。」
少し面倒臭そうに私と 堀川と紹介した彼を交互に指差し軽く紹介をしてくれた…
「あーっ!思い出した…
カナリ前に一度 本社に来てたでしょ?
俺、覚えてない?ほら社食の場所探してる時 教えた男。
その後、ついでに一緒にご飯食べたっしょ?」
自分を指差しキメポーズを取る堀川さんをガン見する…
『あっ!!』
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