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「外にいるなって言ったろ?」
突然 頭上から声が掛かりぼーっとしていた私はハッとして顔を上げた…
『杉浦さん……』
走って来たのか息が切れ口から白い息を吐いている彼はため息を落とし着ていた上着を私の肩にそっと掛けてくれた…
『あ……あの、杉浦さん寒いんじゃ……』
謙遜してそう言えば杉浦さんは ふぅ~なんて白い息を吐き口角を上げ私の横へ腰掛けた…
「気にするな、今は暑いぐらいだから……」
確かに少し顔が火照っていて首元の服を引っ張りパタパタと仰いでいる…
なんでか分からないけど、いつもと変わらない杉浦さんにホッとした…
涙目な私を見て、もっとストレートに突っ込まれるのかと思ってたから。
ただ気付いてないだけかも知れないけど、それでも今はそっとしておいてくれてる事が救いになった……
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