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「誰から?」
不意に下を向いていた千夏がこっちに視線を向けてきた…
「菜緒が敬語で話すなんて職場でぐらいだよね…
もしかして杉浦さん?」
『え……あ、うん…』
あはは、なんて少し誤魔化した様に笑うと千夏は更に詰め寄る…
「何用で掛けて来たの?
携帯に掛けてくるなんてよっぽどでしょ?」
『え~っと、その……』
理由が出てこなくて。ましてや私の家の鍵を返したいみたい…
なんて言えるはずもなく、とりあえず何か話があるみたい!そう言っておいた。
「話し…?」
『う、うん。 私もよくわからないんだけど多分仕事の話しだと思う…
はは、だってそれ以外に杉浦さんが私に話しなんてないと思うし…。ね?』
絶対そうだ。なんてウンウン頷きテーブルに置いてあるチーズに手を伸ばした所で何故か千夏が笑い出す…
「……な~んだ、もうバレちゃうんだ…
そうだよね、杉浦さんがあんな場面目撃して黙ってる訳ないか…ははは…」
あんな場面?
千夏の言ってる事がわからなくて、チーズを口に頬張りながら首を傾げた…
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