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「……まあ、いつかはバレる事だし
他人の、杉浦さんから聞くよりいいでしょ」
少し視線をズラし自分に言い聞かせる様にそう呟く千夏を見つめ目をしばたたかせる。
千夏…は、なんの話ししてるの?
杉浦さんが何か知っていて、それを彼から聞くよりはいいって……どういう事?
杉浦さんが関係している時点で仕事の事かな、って思うけど
昨日会ってた訳だし、何かあるならその時に話してくれてるはずだよね?
あ、でも私 思ってたより早く酔っちゃったから言いたくても言えなかったのかな?
そんな思想しながら空を仰ぎ見てると千夏がトントンと軽くテーブルを叩く。
「……ハッキリ言っておくけど、久志くんとは結婚しない方がいいと思う。」
突然 仕事モードの時のような鋭い視線が向けられ一瞬キョトンとした私は息を呑み問う。
『どうしてそう思うの?
そんなハッキリ言うんだから何か理由があるんだよね?』
少し前からモヤモヤしていた感覚と杉浦さんが昨日 酔い潰れる前に言っていた”第六感“って言葉……
ここまで来たら流石の私も久志に何かあるんだと察しがつく…
だけど、バカで呑気な私は それでもまだ仕事が絡んでいるなんて思っていた…
この後語られる千夏からの真実がどんな衝撃的な内容とも知らず…
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