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カーテンの引かれた部屋の中を真上まで昇った太陽が心地いい光を微かに私の元へと届けた…
その光を受け 頭の痛さと体の気怠さに仰々しくため息を落とし目を覚ました。
『…ぅ……っ』
「ん? 目、覚めたか?」
突然声が掛かりうつ伏せに寝ていた私は目線だけそっちへ移す…
『あ……お、おはようございます…』
私のすぐ横に座っている杉浦さんは経済新聞片手に少しだけ目線を私に向けたけど直ぐに新聞に目線を戻しボソリと呟く…
「体…大丈夫か?」
『え!?』
体…大丈夫か?なんて聞かれ昨日の夜、と言うか明け方だったから厳密には今日だけれども
不覚にもその映像が頭に浮かびカーッと顔が熱くなる。
『あのっ 体はその……』
ごにょごにょと口ごもってると杉浦さんは不敵な笑みを零し言葉を繋ぐ…
「何想像してるのか知らないけど、二日酔いは大丈夫か聞いてんだぞ?」
『……え……えぇーっ!?』
二日酔い!!なんてビックリして、恥ずかしくなり伏せていた顔を上げ杉浦さんに非難めいた視線を向ける…
『ま、紛らわしい聞き方しないでくださいよっ!』
肩を震わせ笑う杉浦さんに腹を立て布団の中に潜り込むと頭をクシャクシャ撫でられた…
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