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『逃げてもいつかは話さなきゃいけないわけだから……向き合おうって思うんですけど…なんかダメで……』
実際 久志からの着信に何度も出ようと思った…
朝もずっとマナーになってる携帯は鳴りっぱなしで……
出てちゃんと話そうって思うのに、それなのにそんな時ばかり久志と楽しかった思い出ばかりが頭に浮かび結局出る事は出来ず避ける事になってしまった……
『さっき……姿を見たら急に胸が締め付けられちゃって、
辛い現実より 幸せだった時の思い出が勝りそうになるんです……それが怖くて……』
声に出してようやくわかった自分の気持ち……
久志に振られるのが怖いんじゃなくて、別れを選択してる自分の気持ちが久志と会って許してしまいそうで……決心が鈍りそうで、それが怖いんだ。
そっか…なんて1人納得し 小さくため息を落とせば薄暗い会議室に虚しく響き静かに消えていく……
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